誤飲

小さなお子さんがいる家庭ならば、誰もがヒヤリとしたことがあるものの一つに「誤飲」を上げることができると思います。
対処としては、大量の水や牛乳を飲んだ後、吐かせると言うのが一般的のようです。これは、大量の水により身体に有害な物質の濃度を下げたり、また、牛乳の場合、胃壁を保護する効果を期待されてのことです。しかしながら、中には吐かせてはいけないケースもあり、注意が必要です。

・喉に詰まる恐れがある場合
 意識がはっきりとしていない場合、無理に吐かせると嘔吐物が喉に詰まる恐れがあります。また、ボタン電池などの場合も吐いた際に喉に詰まる可能性があります。

・肺を痛める恐れがある場合
 灯油やベンジンなどの石油製品を飲んだ場合に吐かせると、気管から肺に入ってしまう可能性があります。石油製品が肺に入ると肺炎などを発症する恐れがあります。

・喉や食道を痛める恐れがある場合
 お風呂洗剤やトイレ洗剤の中には、カビや髪の毛などを分解除去するために強酸性、強アルカリ性のものがあります。これらを飲み込むと喉や食道がヤケドします。さらに吐かせると、二度これらの液体が通ることになるため、症状が悪化する恐れがあります。

・刺さったり、切れたりする恐れがある場合
 ガラスの破片や金属片などは、喉や食道などに刺さったりするほか、通る箇所を切りながら通過する恐れがあります。

また、水や牛乳を飲んではいけないケースもあります。

・有害な成分が溶けて吸収しやすくなってしまう場合
 タバコに含まれるニコチンは、胃液には溶け出しにくい性質を持っています。しかし、水には溶けやすく、さらに水に溶けたニコチンは体への吸収が早くなります。
 また、防虫剤などの中には油分に溶けやすいものがあります。牛乳を飲ませると、牛乳の油分で有害成分が溶け出す恐れがあります。

なお、有害な物質ではなく、かつ、飲み込んだ量も少量な場合、むしろ無理に吐かせること自体が好ましくないこともあります。たとえば、食用油などのように食品関係の大部分は少量であれば問題はないと言えます。他にも、のりやクレヨン、粘土などの文房具、また、口紅やハンドクリーム、歯磨きなどの化粧品は、予め口に入る恐れがあることも想定されていますので、少量であれば無害なように作られています。

しかしながら、これら身の回りにあるものを全て瞬時に分類して判断、行動することは困難です。まずは119番で救急に問い合わせたり、かかりつけの医師、または、中毒110番へ問い合わせ、正確な対処方法を知ることが重要です。

その際には、次のことを整理して問い合わせることが迅速な対処につながります。
1.いつ? (10分前、午後11時ごろなど)
2.何を? (中性洗剤、お風呂洗剤、商品名など)
3.どのくらい? (300ml入り容器の半分、キャップ一杯など)
4.状態は? (意識がない、顔色が悪い、けいれんしているなど)
また、飲み込んだものの容器やパッケージ、説明書などは忘れずに医療機関に持っていくことも必要です。

なお、中毒110番への問い合わせには一定のルールがありますので、詳細についてはホームページをご覧下さい。