叩けば直る?

かつてテレビと言えば、箱型でガチャガチャとチャンネルを変えるものが一般的でした。 ターレット式チューナーというそうですが、映像や音声が乱れたときの対策と言えば「叩く」。
現在普及している薄型テレビではむしろ叩いてしまうとすぐに故障してしまいそうですが、一昔前までは家電の調子が悪くなると 「叩けば直る」を実践してきた方は多くいることかと思います。

「叩けば直る」の理由には様々な原因が挙げられていますが、その多くは接触不良や経年劣化ではないかと 言われています。
精度の低い部品が混入、使用されていた場合などによる一時的な接触不良を、振動を与えることにより回復させたり、 また、経年劣化により変形したり、固着したりしたものを振動で動かしているのではないか、というものです。
現代は日進月歩で電化製品は超精密化、超小型化されており、振動を与えるような行為は厳禁だったりしますが、 かつてはまだ部品が大きく、単純だった時代だからこそ通用した技だったのかもしれません。

しかしながら、どんなに古くても電気を使うことには変わりがありません。
大量生産、大量消費の時代、古い物を長く大切に使うことは重要なことですが、 残念なことに古い家電が原因の火災が多数報告されています。

特に事故事例として多いのが扇風機です。
扇風機はモーターを使用しており、モーターの軸受部には潤滑油が使用されているものがあります。
長い期間使用していると潤滑油が劣化したり、消耗したりすることにより摩擦が大きくなり、発火に至るおそれがあります。
他にも、家電には多くの配線やコンデンサなどが使用されており、これらが劣化しているとショートし、 やはり発火する可能性があります。
また、電源コードからの出火で述べたように、 電源コードの劣化は特に危険性が高く、電源コードに触れると電源が入ったり切れたりするような 場合には、コードが断線している可能性があり非常に危険です。

なお、事例としては、扇風機のほか、テレビやエアコン、冷蔵庫、洗濯機などが挙げられています。 本来は火とは無縁の家電であり、また、使用頻度が高く、比較的長期間に渡り買い替えをしない ものであることが理由であるように思われます。

電源が入ったり切れたりする。
異常に発熱している箇所がある。
異音がする。
動作が鈍い。
焦げ臭い、異臭がする。
これらの症状が出た場合には、速やかに使用をやめ、コンセントからプラグを抜き、 点検や必要な修理を施すことが重要です。